こんにちは。たかとです。
引き続き糖尿病についての基礎知識を学んでいきましょう。
今回は血糖コントロールに用いる薬剤についてです。
生活習慣病である糖尿病は食生活の影響を多大にうけます。薬物療法だけでなく、食事療法・運動療法が大切になってきます。
治療について学び、生活変容を行えるようにしていきましょう!
薬物療法
内服薬・注射薬・インスリン注射の三つになります。
状態によりけり様々な種類の薬が処方されていきます。
内服薬
- インスリン分泌促進系(インスリンの分泌を促すもの)
- インスリン抵抗性改善系(インスリン抵抗性を改善する)
- 糖吸収・排泄調整系(糖分を尿中に排出し再吸収を阻害する、糖の吸収を抑える)
に分類されます。
分泌されるインスリンの量・時間と血糖値の上がりを同じ程度にするように調整をおこないます。
たくさんの種類があって説明が難しいので、そのつどの勉強が必要です。またそれに応じた副作用もあるため注意が必要。特に多剤併用にて効果が上がり、低血糖が起きやすいため注意です.
GLP-1受容体阻害薬(インクレチン関連薬)注射
皮下注射にて投与をおこないます。効果時間は様々で1日2回、1日1回、1週間に1回など。
膵臓に作用し血糖を上げるグルカゴンの分泌を抑制、インスリンの分泌を増加させる。また摂食中枢の抑制、胃の排泄運動抑制(胃の中に食べ物が残りやすくなる)をおこない食欲低下効果がある。
インスリンと同じく、自己注射のたえ注射手技の獲得が必要です。
インスリン注射
体内でインスリンがでなくなってしまった状態の糖尿病では必須になります。外部よりインスリンを補充して、正常に近い状態を維持できるようにします。
また急性の高血糖合併症による昏睡やケトン体が大量に出ている状態では早期に血糖コントロールをおこなうためにインスリン製剤を使用します。
内服薬にて膵臓が疲れインスリン分泌が減少した場合には、インスリン製剤の使用にて膵臓を休ませることで、インスリン分泌が回復することもあるので一時的にインスリン製剤を使用することもあります。
インスリン製剤も速効型・持続型に分かれており、食事の前に注射をおこなう・寝る前や決まった時間に注射を行う・朝と夕のみ注射をおこなうなど分かれています。インスリンの分泌状況やライフスタイルに合わせた方法が選択されます。
インスリン注射は使用方法の練習が必要であり、間違った方法ではインスリンが効きすぎたり(注射部位をもみこむなど)逆に効きにくくなったり(同じ場所に打ってインスリンタコができる、インスリンが全部入らないうちに抜いてしまう)します。
特に、インスリン注射を長年続けていると自己流になっていく人が増えるので注意です。
インスリン注射を行っている人には血糖自己測定が必要です。血糖値を自宅でのはかって、自宅での変動をみていきます。
自宅の食事量が多く高血糖になる人や、自宅での運動・活動が多く低血糖になりやすい人など様々です。
測定もしっかり習ってできるようにしましょう。
低血糖
糖尿病治療にとっての注意としては低血糖です。
- 薬剤が効きすぎている。間違って多くのんでしまった。
- 食事をあまりとれなかった。
- 激しい運動をした
などがあげられます。
糖分は細胞のエネルギーのためなくなってしまうと、細胞が死滅してしまう可能性があります。低血糖が持続することで脳にダメージがでる低血糖脳症や、低血糖によるふらつきや昏睡での転倒で骨折などをおこしてしまう可能性もあります。
低血糖状態ではまず血糖を上げようとして体内の交感神経が刺激され
- 冷や汗
- 動機
- 顔面の蒼白
- あくび
- 目のチカチカする感じ
などが出てきます。この状態で行うのはブドウ糖の摂取です。
そのため、ブドウ糖を含む飴やジュースを携帯することが大切です。なにより医療機関では純粋なブドウ糖が入ってる低血糖時に使用する食品などが売っています。
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なるべく早くの摂取をし、治らない場合はすぐに病院に行くか、血糖測定器にて血糖測定をおこなってください。「実は違う病気でした」という可能性もあります。早め早めの対応が大切です。
また低血糖だと思って糖分をむやみに取ると、血糖コントロールができなくなるため注意です。症状や活動量をみて低血糖かの判断の一つにしましょう。
糖尿病神経障害や、低血糖を繰り返している人は低血糖症状が出にくく、いきなり昏睡になったりする可能性があります。薬剤やインスリンの量を減らしたりすることが必要なので病院にいってください。
今回はここまで、いかがでしょうか。
糖尿病は増えている病気であり、新規の薬剤などもどんどん出てきています。知識はバージョンアップしていかなければいけませんね!
低血糖は命に係わる状態にもなりますので、自分の内服薬、インスリンをしっかり把握することが必要です。
皆さん一緒に大切な体を守っていきましょう!