肝硬変の看護計画②【学生・新人必見】

こんにちは。たかとです。

今回は看護計画を具体的に行っていきます。

前回の肝硬変についてはこちら。

看護計画について

問題点

肝硬変の看護問題としては

  • 内服薬が増えるので管理することが必要→セルフケア
  • 栄養状態の維持→セルフケア
  • 筋力の維持→セルフケア
  • 利尿剤・降圧薬での起立性低血圧の注意
  • 静脈瘤破裂による出血リスク
  • 肝性脳症予防の排便コントロール→セルフケア

があげられます。

上記で大切なのは「疾患の理解」・「生活改善がおこなえるか」です。

生活の改善が必要になるので家族状況、サポート状況が必要です。

入院中には「理解力・行動力の把握」「検査が安全に受けられる

などの行動目標が上がると思います。

項目ごとに見ていきます。

入院中の生活

検査について

入院中は大体

胃カメラ、大腸カメラ、造影CT、MRCP、腹部エコー、腹水穿刺、畜尿など

多くの検査があり、食事止め・内服止め、ずらしがあります。

これを間違わないようにすること、また患者に説明して理解が得られるのか

を確認することが必要です。

説明の具体的な方法は【紙を用いて時間、変更点を記載し説明する】が良いでしょう。

医師から内服・食事・点滴指示をもらうことを忘れないように!

〇肝硬変では糖代謝能力が減少しいているので、特に糖尿病併発では

食止めの際に、インスリン注射・糖尿病内服、低栄養状態での「低血糖」に注意する。

生活状況の聴取

家族について

・内服薬は多いと(抗ウイルス薬、アミノ酸、ビタミンK、ウルソデオキシコール、利尿剤数種

アミノレバン、下剤などなど)内服でお腹いっぱいになる程度です。

自己管理できるのか?どのような管理方法か?」の確認が必要となる

・食事も肝性脳症などタンパク質の代謝ができなくなってくると

低たんぱく食が必要です。「自分で作るのか?誰か作るのか?宅配サービスか?」

・ADLによっては通院に力が必要になる。出血時に救急対応が必要となる

「家族のサポートなのか?社会資源なのか?」

家族・本人がどのように生活していて、どのような生活をしていく考えがあるのか

を聴取して現実てきな問題を出す。

自宅について

腹水・下肢浮腫のせいでしゃがみにくい、着替えにくい、靴が履けない、足洗えない

などの制約ができます。

・病院内でのADLをみながら、自宅で「椅子が必要なのか?ベッドが必要なのか?」の

アセスメントを行います。

・また家の掃除状況を確認してものに「ものにぶつからないのか?掃除できるのか?

もチェックしておきましょう。

栄養と運動

肝臓の機能を最大限に生かすためには、肝臓の血流を保つことが必要です。

特に食事後の消化管に血流が集中する時間帯に臥位になっていることが好ましいです。

端座位、立位では肝臓の血流は40%以上低下するとの話があります。

食後の臥床安静+二時間後の安静を心がけること必要です。

糖分の貯蓄が難しいため、激しい運動類・長時間の運動は

糖新生のためタンパク質分解が進んでしまうため、散歩など

できる限りのADL保持とバランス感覚を養う運動を行えるように指導しましょう。

食事はバランスが良いものがよく、非代償期では低たんぱく食になるので

栄養指導や宅配食を検討します。大切なのは続けられることです。

排便コントロール

腸内細菌叢の乱れ、便が貯留することでのアンモニア産生・吸収による

高アンモニア血症を併発してしまいます。

内服薬としては、吸収できない多糖類のラクツロースにて

腸管内水分の保持をさせ排便を促す+腸内を酸性にして細菌叢を整える。

経口では吸収されないカナマイシンカプセルで腸管内の細菌叢を整える。

などがあります。

一般的な下剤と合わせて内服を行う必要があります。また水分摂取・適度な運動ももちろん必要です。

排便日誌をつけてもらうことや、少し緩めのコントロールを意識してもらいます!

まとめ

TP
  • バイタルサインの変化(薬剤での変化、血管内脱水評価)
  • 毎日の体重変動・腹囲変化(腹水評価)
  • 尿量の確認(利尿剤の効き具合の確認)
  • 排便回数の確認(肝性脳症予防、吸収・排泄ができているか)
  • 採血データの把握(凝固能、アルブミン合成能、脾腫による影響、出血していないか)
  • 意識レベル、口臭、羽ばたき振戦の有無(高アンモニア血症の確認)
  • ADLの把握(本人の生活力の確認)
  • 家での生活(食事・買い物・清潔はおこなえるか、サポートはあるのか)
  • 内服管理方法の確認(一包化や内服ボックス、カレンダーの使用)
  • 腹満感、苦痛の有無(苦痛症状の確認、生きにくさの程度)
  • 食事摂取量の確認(必要栄養がとれているか、なぜ食事ができないのかの確認)
  • 各種検査結果の確認(合併症の有無)
OP
  • バイタルサイン測定
  • 検査説明(内服・食事の変更に注意)
  • 栄養指導
  • 薬剤説明(薬剤師の協力を得る)
  • 疾患説明(意識付け)
  • 排便コントロールのための下剤調整
  • シャワー浴、足浴での下肢の清潔を保つ
  • 合併症説明
EP
  • 栄養指導(栄養士の協力を得る)
  • 合併症説明
  • 排便コントロールについての指導
  • 運動・安静についての指導
  • 内服方法についての指導
  • 緊急時の対応(吐血・血便・タール便)
  • 受診症状について(腹満・貧血症状・紫斑の増加・飲み込みにくさなど)
  • 介護保険申請、社会資源の調整
  • 断酒

OP・EPは状況に応じて入ってくるので両方に入れてます。

 

今回はここまで

ここを抑えると、他の肝臓疾患に応用が効きますので

しっかり学んでいきましょう!

ではまた~

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